「まず、自らの姿勢を正さないと・・・・」

                     大阪眼衛生協会認定 眼鏡士 岡本隆博

いま、メガネ業界では、いわゆる主流派の人たちによって、眼鏡士の国家資格化の運動が進行中で、業界誌紙にも、毎回のようにそのことについての報道がなされています。

さて、医療機関とは関係なく、直接ユーザーとの間での商売をする(商品を販売する)こともあるけれど、医師が発行した処方箋をもとに、患者さんに商品を渡すこともある専門職、という点では、眼鏡士と薬剤師は似たところがありますよね。

もしも、薬剤師がいる薬局が、医療機関に対して裏キックバックなんてやったら、大問題
ですし、違法行為になるはずです。
そして、現実に、もうそれはやっていないと思います。

また、大きな病院のそばには処方箋受け入れ薬局がいくつもあり、医療機関が、患者から尋ねられもしないのにこの近くならどこそこに薬局がある、なんてことを言うことは、まずありません。

ですので、患者から、いわゆる「あやしい関係」をかんぐられることもないわけです。

しかし、メガネ業界と眼科の間では、どうでしょうか。

患者さんから「いいめがね店は?」と聞かれもしないのに、そして、別に特殊なメガネでもなく、格別の理由があるわけでもないのに、特定の眼鏡店を推薦する眼・・・・・・。

下記の『眼科処方箋百年の呪縛を解く』にも、それについて私は少し書きましたが、

http://www.ggm.jp/labo/books.html

現実に、眼科からの紹介顧客がないと、商売がなりたたないような立地や店つくりのメガネ店がいまも少数ながらあるようです。

そういう店が、関係が深い眼科と、実際のところどういうつながりになっているのかは私にはわかりませんが、メガネ業界は、国家資格ウンヌンを言うのなら、まずそういう点から襟を正していくべきでしょう。

すなわち、いま協会の認定眼鏡士がいるめがね店は、眼鏡士の国家資格化に賛成なのでしょうから、そうであれば、眼科へ行ったメガネユーザーから、疑いの目で見られないために、自分(自店)となんらかの関係がある眼科に対して、下記のような措置を講じるべきではないでしょうか。

・ 眼鏡処方箋を発行したときに、特殊なメガネで、普通のメガネ店では調製するのは難しい、という場合以外は、絶対に当店の名前は出してくれるな、と眼科に対して要望する。

・ ごく普通のメガネの場合、眼科で患者さんから「どこかに良いメガネ店は?」と聞かれたとしても、自店の名前を出さないでほしいと、眼科に対して要望する。

・ その眼科の処方箋客が来たらそのメガネの売り上げのウン割をキックバックする、なんてことはしないのはもちろんであるし、眼科医師やスタッフを接待する、なんてのもしない。

・ 眼鏡店の名前や地図の入った眼鏡処方箋を眼科に渡すことはやめる。

まず、それをきっちりやってから、国家資格の運動に力を入れるのがものごとの順序というものではないでしょうか。

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なお、眼科の処方箋に関連する問題については、下記のサイトにも詳しい記事があります。

→ ユーザー本位の眼鏡処方を推進する会

 

投稿日:2020年10月14日 更新日:

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